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6月4日のベルサイユのばら ジェローデル編

静岡県浜松市にある アクトシティ浜松・大ホールでの公演
「外伝 ベルサイユのばら ジェローデル編」 ソワレを観劇してきました。

諦めていたところへ一筋の光、ただひとたびの観劇ですが果たせて幸せです。

ああ書こうか、こう書こうかと迷っているうちに日が過ぎてしまいそうです。
かっこつけなので、なかなか助走ですら走り出せないんですね。
とりあえず、これ以上記憶が薄れない内に……

あ、
ネタバレになっておりますからお嫌な方は気を付けてくださいねっ!

プロローグ
プロローグの淑女の髪型が目に新しかったです。
なぜかとなみちゃんを探してしまい、あっちこっちキョロキョロしてしまいました。
おかしくて、でも一層「早くお芝居が始まらないかしら」と思わせられたのが、音月さん、彩吹さんの表情!
彩吹さんは度量の広さを思わせるあたたか~い目の穏やかな笑顔で踊っているのに、音月さんはちょっと硬質な表情。
まるでフェルゼンとオスカルだねぇ(配役は勿論そうなんですけど)、なんて思ってしまったのでした。……オスカルだって優しく微笑むとは思いますけれどね、観た後なので言えることですが、今回のオスカルは若くて女性ながら頑張っている武官、みたいな印象を受けました。

プロローグが終わると、革命後のジャコバン修道院聖堂です。
ナポレオン皇帝の暗殺を企て、重傷を負っている筈の犯人が逃げ込んでいる、と兵士達が荒々しく踏み入ってきます。修道女たちの悲鳴も顧みず奥深く探索しようとする兵士達に一喝する声。それがソフィアでした。
毅然と対応するソフィアにひるみ、兵士達はやむなく外にでます。その時、物陰から出てきたのはジェローデル。「あなたとの約束を果たしにきました」と……

兵士達の隊長が一樹さん。帽子で表情がしっかり読み取れませんが、顔を見るまでもなく、声が全てを物語っています(動きも少ないです)。
数々の役をこなしてきただけあるなぁと思った白羽さん、さすがの貫禄で丁々発止とばかりに一樹さんとセリフと気合いの掛け合いです。となみちゃんを見直しちゃいました。
フード(すぐとるけれど)とマント姿のジェローデルさま、苦痛に顔をゆがめるのがサドの私の心をくすぐります。
苦痛にあえぐ美青年、「腐」ポイントですよね~! 
ここまで揺さぶられたのは「炎の群像」のナリス・宮内さまに次いで2番目です。

時はさかのぼり、革命前のベルサイユ宮殿に舞台はうつります。
オスカルの婚約が決まりました! と得意満面で報告して貴族の令嬢たちに責め立てられる「ジャルジェのおじさま」萬さん。萬さんのオスカルパパ、大好きです! (体型の)貫禄がつきすぎていなくて、でも将軍としての威厳があり、でもでも令嬢たちにきぃきぃ言い立てられて後じさってゆく姿と言ったらもう……! コミカルなのにエレガントってこのことですね。

マロングラッセは組長の飛鳥さん。
ご主人様がオスカルさまを結婚させようとしている、と大憤慨しているのですが、この飛鳥さんのマロングラッセは歴代で最高かも(私的に、ですが)。「作っている感」を思わせない声、所作、観ていて気持ち悪くならないのがいいです。

ジャルジェ家の居間にてジェローデルと引き合わされるオスカル(音月さん)
原作通りのセリフの応酬、いいですね(細かいところが違っているかもしれませんが)
何を言われてもどう反応されようとも、美しい笑みを消さないジェローデルさま。「お待ち下さい、マドモアゼル」と手首をとらえ、手に口づけを……!
いや~ん、やめて~~! と思わず心で叫んじゃった私(爆)
それは命令でございますか? ならばきけません。 
水さまが仰ると本当にいいセリフです。アラン役者だと思っていたけれど、大人の、知性も教養も身につけたプライドの高い貴族だわ~heart02、こういう役をできるのは水さまならではね、と考え始めて各組のトップさんのお顔がグルグルしてきて、あやうくよその考えにはまってしまうところでした。
しかし迫る水さんの色気といったら。なんであんなにこわいような色気が出るんでしょ?

オスカルに問いつめられて、裏返った声で「それもそうだな、ジェローデルと決めなくてもいいわけだ」というオスカルパパ、最高でした。
それへ苦笑もせずに泰然と微笑むジェローデル。いいシーンです。

オスカルの婚約者を決める舞踏会。
そこへ「反対」のプラカードをかかげたマロングラッセを筆頭に令嬢たちが登場します。

スカイステージの「ナウオン」で予習はしていましたが、いや~楽しいシーンでした。
マロングラッセを踊りに誘い、うっとりさせてしまうところ、飛鳥さんて父親や部下とかやっていないでこういう役所のほうがずっといいなぁと。とにかくばあや役ははまり役です。

パリ1番の仕立屋に作らせた軍服のオスカル、楽しそうでした。
令嬢に話しかけ、近付いてくるジェローデルから逃げるように次の令嬢の手をとり……「花の蜜を……」と迫られたのは山科さん令嬢でした。お好きなままに、と答えるしなちゃんにキスしちゃうの? と期待しましたが(爆)、おててでした。

そんなオスカルを曲に誘うジェローデル。倒錯的です~~~。ずっとこのシーンを観ていたいくらい。
けれど同時に、もしオスカルが彩吹さんだったらデカダンスな雰囲気が濃厚になったんじゃないか、とニヤニヤ妄想にふけってしまったのでした。
さてこの場面の幕切れはオスカルの笑い声だったのですが、あの笑いはもう少し尾をひくような笑い声でもよかったのでは?と思いました。上手に表現できないので読んでいる方にはちんぷんかんぷんだと思いますが。

彩吹フェルゼンも大人の雰囲気に仕上がっていて、ジェローデルと対等な感じで無理なく会話がすすみ、観ていて気持ちよかったです。
でもオスカルに会うのはつらいが、ソフィアには会ってやってくれ、と頼むところ、妹には甘いお兄様なのねとほほえましく。

そしていよいよ、あのジュー・ド・ポーム事件。
3部会を武力をもって解散させよ、という命令に、ジェローデルは一旦は異を唱えますが、貴族として命令を受け、出動していきます。
一方、オスカルは平民議員たちを守ろうとしますがブイエ将軍に部下の兵士を連れて行けば軍法会議だと脅され、行くなら1人で行くのだなと……

説得に応じない議員達に、ジェローデルは部下達の銃口を向けさせます。
そこへ駆けつけたオスカル。
ジェローデルは、あなたの前で卑怯者になれるでしょうか、と部下に退却を命じます。
部下達は、それでは隊長に責任がかかってしまう。私達は任務を全うするのだと言うのですがジェローデルの決心は揺らぎません。

このやりとり、ジェローデルが近衛隊長として部下達の信頼をかちえていることが描かれていて胸があつくなりました。
そして、「全責任は私にあるのだ。退却!」(たいきゃーーーーーく! と叫ぶのです)
というジェローデルさまの潔さ、雄々しさ。彼の覚悟と進退を観る者に充分感じさせます。このセリフを言う水さんの口跡の良さというのでしょうか、声の張りにもぞくぞくしました。

ジェローデルへ、命を救ってくれた感謝をのべるロベスピエールに、感謝には及ばない、というようなことを言う姿もまた孤高の貴族を感じさせます。そして「私の人生は終わったのだ。私の恋も」というセリフにつながります。

このあたり、原作通りなのはわかります。
わかりますが。
水ジェローデル、キムオスカル という配役で観たせいか、私の水さま命フィルターがかかっている目のせいか。
自らの命を張ってとはいえ、ジェローデルを翻心させ、その結果ジェローデルから職務を奪ってしまったオスカルは、少々考えの浅い、感情論で動いてしまった女性武官、
一方ジェローデルはそうすることによってどういうことになるかを知り尽くした、でも己の信念と愛を曲げない大人の男性
……として描かれているようで、長年のオスカルファンとしては「何かが描き切れていない」気持ちになってしまいました。

まぁ原作でもオスカルは自分の無力さに悩むし、私も原作を久しく読み返していないので忘れていることもあるかもだし、あまり大きな声ではいえないのですが。

でも、音月オスカルは文句なく美しいし、声もいいし、水ジェローデルや彩吹フェルゼンといった大人なひとたちに囲まれて、男装の麗人だけれどまごうことなく女性で、未熟に近い若さを持つ信念の人に感じ取れて芯が通っているように感じました。それはタカラジェンヌとしての学年差とか、今の音月さんの勢いなどが渾然一体となって醸し出されたものかもしれない、と思うわけです。

彩那ロベスピエールが演説をぶつところで、「しょくーーーーーん!」と何度か繰り返すのが気になってしまいました。演出、替えてください。ぐすん。
順番は前後してしまいますが、バラも何も持っていないオスカルに「あなたはバラを食べるのですか」はあまりにもあまりです。なぜこのセリフをいれたんでしょうか。理解できませぬ。

オスカルの死後、スウェーデンのフェルゼン邸へやってきたジェローデルとマロングラッセ。なんと貴族様のジェローデルは腰の曲がったマロングラッセに大きなカバンを2つも持たせています。あんまりだわ~。
でもフェルゼンの「(出発の用意を)手伝ってくれ、マロングラッセ!」 というセリフが印象的だったのは私だけでしょうか……。ゆみこちゃんの声はほんと、癒し系です。

さて、舞台は最初の聖堂に戻ります。
血で血を洗う殺戮の世界になってしまったフランスで、ジェローデルは心ならずも、恩を感じていたロベスピエールによってギロチンから救われ、国外追放になります。
(ソフィアを訪ねて)スウェーデンへ渡ったのです、というセリフに、高いプライドを持ったジェローデルが不本意にも恩をかけられ、救いを求めてソフィアに会いたかったのではないかと胸が痛くなりました。

ソフィアはソフィアでジェローデルの身を案じてフランスに渡り、ジャコバン修道院に身を寄せて祈りの日々を送り、偶然の再会……ではなくて、それをフェルゼンから知らされたジェローデルが重傷を負いながらもやってきたというわけですね。

最後の最後にマントをぬぐと、胸に真っ赤な血の染みが。
お願い、ソフィア。
最初に兵士が「修道院の門前に大きな血だまりがあった」と言っているんだから、ジェローデルが傷を負っているかもしれないって早くにきづいてよ~~~crying
とか言っていますが、「美しく見えるけれど苦しい姿勢」パート2?と思わせるかのように、傷を負ったジェローデルはソフィアに見守られて息絶えます。
あえぐような息づかいの中から歌い出すジェローデル、色っぽいです。

どこでだったか。
「エリザベート」のトートの時にも思ったのですが、水さんは息づかいをセリフに取り入れますよね。息を吐いているのか吸っているのか判然としませんが、例えば悔しそうに「くっ!」と言うときにギリリと強く噛みしめた歯の間から漏れ出る吐息の音まで入ったり。
それに色気を感じたりしている私です。
水さんがアテレコしたアニメとか外国ドラマとか観てみたいものです。

幕切れ、涙を拭き拭きしている私がおりましたとさ。

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コメント

市川見てきました。
やっと話に加われてうれしい(笑)

私が気になったポイント、さすがに押さえてらっしゃいますね。
キムオスカルは今までのどのオスカルより女の子でした。
でも、それが悪いとは思いません。
ただ確かにゆみこがオスカルだったら、と
妄想は入りますね。
今まで姫とな中心の芝居ばかりで
姫とゆみこががっつり組む芝居はなかったので
次回はぜひその辺をやってもらいたいです。
エロXえろで、マニア向けに仕上がるのではと妄想中(笑)

ひろみの「しょく~ん!!」はお嫌いですか?
私はあの独特のテンポ、嫌いじゃありません(笑)
姉のさえこより、ひろみの方が好き。
とくに、声がすきなんです。
張り上げてくれて嬉しかった(*~_~*)

革命のシーンは主役どころが誰もいないのに
とても迫力があって、良いシーンになっていましたね。
とくにそらくんのソロが良かった。
ちょっと次回から注目です。

それにしても笑いました>「腐」ポイント
藤娘さんは「腐女子」でしたか?
どうりで、シンパシーが・・・(笑)

投稿: ロミママ | 2008年6月 9日 (月) 01時11分

ロミママさん
エローデルの世界へようこそhappy02
語り合える人が身近にできて嬉しいです。

キムさんのオスカルについては私も異論ありません。
美しくてかわいい、熱いオスカルでしたね。
ありえない配役で妄想しちゃうのはファンの楽しみですしwink

ひろみちゃんも大好きですよ。
スノーホワイトではあんなにかわゆいのに、男役の時もちゃんと青年でカッコイイですよねっ。大好きな若手さんでございます。でも「しょくーん」はひっかかってしまって。もう完全崩壊までカウントダウン状態だったので、冷静?な判断ではないかも。

あ、わたくしはお耽美を愛する腐女子でございます。
貴腐人を目指しておりますが、道は険しいですね(笑)
サドの自覚はありませんが、ある方に指摘されたので一応表記してみました。

投稿: 藤娘 | 2008年6月 9日 (月) 02時13分

気になるセリフ思い出したので
書き込みます。
まず、あーあ、やっちまったなぁ(クールポコ風に)と思ったのは
「ごまめの歯軋り」
ブルボンのお嬢様に言わせる演出家の神経がわかりません。
ジジィ、逝ってよし。

あと、かわういキムオスカルに
「チクショー」はやめてほしい。
オスカルも一応大貴族の御令嬢なわけだし・・・。

それから名前の呼び方が
敬称がめちゃくちゃで聞きづらくなかったですか?

呼びかけで一番良かったのが
最後の修道院の場面でエローデルの血を見た時のソフィアが言った
「あなた!!」
今回のとなみのセリフで一番好きです。
なんか、マニアックな話になっちゃいました(~o~/*

投稿: ロミママ | 2008年6月 9日 (月) 03時27分

ロミママさん
そうそう、言うならシェークスピアとか哲学者の言葉とか、西欧の香り漂う言葉にしてほしいものですね。
「チクショー」は聞くのもいやでした。連呼してましたよね~。
平民の私だって使いませんことよ。
敬称も勉強しなおして、脚本書いてほしいです。
ジェローデルだって、ロベスピエールに名乗るときに「ジェローデル少佐だ」はないですよね。名字が出てくるのかと期待しちゃいましたよ。

となみちゃんの「あなた!!」は私も同感です。
物語をひきしめたと思います。

……ところで。
こういうのってマニアックに属するんですか?
当然のことかと思ってましたよ(笑)

投稿: 藤娘 | 2008年6月 9日 (月) 16時18分

あ、マニアック違いますか?よかった~(笑)
ジェローデルのフルネームは
「ヴィクトール・クレマン・ド・ジェローデル」
だそうです。
会報に書いてありましたhappy02

投稿: ロミママ | 2008年6月10日 (火) 00時05分

会報読んでいたのに……coldsweats01
ジェローデルって名字だったんですね。
あながち間違いじゃーないのかぁ……
でも名乗るならふつう、フルネームですものねっ
(と、イイワケ)

投稿: 藤娘 | 2008年6月10日 (火) 00時23分

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